東村アキコによる歴史漫画。
yukihana_10

作者については本ブログの記事でも取り上げたことがあります(↓)


先日2月12日に最終10巻が発売され完結しました。


概ね史実に基づいた展開となりますが、上杉謙信が実は女だったという説に立っているストーリー。
記録の少ない戦国時代ですので歴史の隙間は作者のイマジネーションで面白いエピソードが展開します。

主人公の長尾景虎(=上杉謙信)本人は凛々しい男装の麗人的な表現ですが、家臣の面々はかなりコミカルな表情で歴史ものではありますが軽妙さを醸しています。
女性漫画家らしく、ごつい武将もキャラとしてはイケメンや上品なおじさまテイストになっていますね(山本勘助など一部例外あり)

宿敵の武田晴信(=武田信玄)は狐顔のやさ男で、景虎ととある露天の温泉でばったり出会ったりと…これまたアクロバティックな展開が楽しい。

男勝りではあるが女性としての経験も描かれ、一度妊娠して流産してしまうという(そのお相手がまた有名な〇×)…こんなに突っ込んだ表現までいった作品は他にないのではないでしょうか。
女性漫画家ならではの表現だとおもいます。

最終巻は第四次川中島合戦がクライマックスで、その後はさらりと触れて終わり。
歴史劇を期待した方には物足りないかもしれませんが、女性謙信を軸に展開するストーリーなので、私個人的にはこれでいいよう気がします。

歴史劇にも独自の表現を通した東村アキコさんはスゴイと思いますよ。
オススメ!

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