ここ数ヶ月…気が付けば飛行機のムック本を何冊か買ってました( ゚д゚ )
英国製ばっかですね。
むか~しから飛行機好きではありましたが、イギリス人の造形センスなのか「これって必要な曲線なの?」と言いたくなるような微妙なラインが自分的に引っかかるんです。
定規で引いたような線が多いドイツ機、直線と曲線を合理的に使い分けていそうなアメリカ機と…お国柄が出るんでしょうか。
ただ、現代では膨大なデータからコンピューターが導き出すラインで設計しているのでしょうか…こうした国別・設計者別の特徴はほとんどなくなったようです(飛行機に限ったことではないようですが)
英国機でもスピットファイアは紛れもない傑作機で大戦前から戦後まで大出力のエンジンに載せかえて進化し続けながら使われたわけです。
曲線が美しい翼形でこれもいいのですが、スピットファイアは出来すぎな気がしてしまうのです。
これもまとまり過ぎ?かもですが、曲線がカワイイ垂直尾翼のデ・ハビランド ”モスキート" はすごくイイです。
機体全体が木製(合板)でできているので、アルミ板であればリベットの凹凸が点々と見えるのに、これは表面がツルツルなのです。
当時としては超高性能なのですが、エンジンナセルや尾翼の曲線具合と操縦席キャノピーのもっさりしたラインが英国だなぁ…と思うのです。
さらに戦歴もイギリス人の大好きな特殊作戦多数!
ゲシュタポ本部をピンポイントで空襲するとか、フランスのアミアン刑務所の壁を破壊してレジスタンスを救出したとか…(Wikipediaの「戦歴」↓)
さらに「モスキート爆撃隊」「633爆撃隊」といった映画も制作されていました。
633~は終盤フィヨルドの峡谷をぬって飛行し、ピンポイントで爆弾を当てるというシーンがありますが、これは最初に公開されたスターウォーズのクライマックスと同じ展開と言えます。
さて、イギリスの人って「なんで同じ用途で同時に何機種も作っちゃうの?」ということがあります。
その最たる例が「3Vボマー」と言われた爆撃機でしょうか。
爆撃機が核爆弾をかかえてジェットエンジンで敵地に飛んでいくという用途のために3種の機体を開発して、しかも全部採用・運用したのでした。
これは技術的に失敗したときの保険という発想もあったようですけど。
ところが…運用を始めたらミサイルが発達してきて、高高度でも地対空ミサイルで結構撃ち落されることが分かり、敵地に侵入するなら超低空か?という状況と…そもそも核爆弾自体をミサイルで飛ばせば(ICBM)いいじゃないかということで、気が付けばみんな空中給油機になっていたというオチまでついたわけです。
まずは「世界の傑作機」シリーズを買ってしまったアブロ "バルカン"
バカでかいデルタ翼が特徴で、最近再放送している未来少年コナンに出てくるギガントにちょっと似ているような気もします。
翼面積が大きいので、妙に運動性が高いというのも面白いですね。
3Vの二つ目はビッカーズ "バリアント"
主翼付け根のエアインテークの曲線具合はやはり英国風味な気がします。
バリアントが一番常識的な恰好だと思いますが、実は一番短命だったそうです。
3つ目はハンドレイページ "ビクター"
微妙に後退角が変化している主翼、太いのにツンと尖った機首。
正面から見ると味わい深いですね。
あと、忘れてはならないのは世界初の実用V/STOL軍用機
ホーカーシドレー "ハリアー"
言葉で言うと…ジェットエンジンの排気ノズルを4つに分けて下に向けられるようにしたというアイデアの勝利ですね。
アメリカもこのアイデアに魅力を感じたのでしょう。
すぐに海兵隊で導入して、のちにマクダネル・ダグラスが一回り大きく改設計してハリアーⅡになっています。
シュワちゃん主演の映画「トゥルーライズ」のクライマックスで大暴れするアレです( ゚д゚ )
さらに空母でのスキージャンプ甲板運用も行われ、これは日本で最新のF35Bを運用する時も採用されそうです。
ハリアーは40年以上にわたってV/STOL機の運用方法を確立させた偉大な存在だと思います。
TV番組の「サンダーバード」もイギリス制作で、時代的にも3Vボマー~ハリアーくらい。
どこか共通する感覚があると思いますがいかがでしょう。
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