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私と同世代(同い年)アーティスト…スガシカオ氏

4月17日に新アルバム「労働なんかしないで光合成だけで生きたい」がリリースされました。
アルバムタイトルがリリース前から話題になっていたようです。
なんとなく多くの人が感じている空気感を言い当てているのでしょう。
独自の言語感覚が炸裂してますね。

私など、このタイトル聞いた時…(草食系も極まって、草そのものになっちゃうの?!)な~んて思ったりしてw(そうではありません)


多くが前作「THE LAST」との比較で語られると思いますが…聴いてみて結論から言うと…聴きやすくなった、素直にポップス的な良さが伝わるアルバムだと思いました。

上手く言えないのですが、内に向かって深掘りしていくような曲ではなく、外側に拡がっていくような曲が多くなったような印象を受けたのですが...歌詞もありますけど依頼したアレンジャーの影響が大きいと思います。


この人の曲は言葉で言いづらいところがあるのですが、曲ごとに思ったことなど。


1曲目は「労働なんかしないで光合成で生きたい」
表題曲、かなりスガシカオ臭の強いところから始まります。


2曲目「遠い夜明け」
薄暗い景色が思い起こされるのに人を励ます曲。
冨田恵一さんによるアレンジのせいか拡がりを感じる音。


3、4曲目「あんなこと、男の人みんなしたりするの」
「am 5:00」までは自省的というか身近な人との関わりという狭い世界を歌っていますが…そっと寄り添うとか相手になんとなくに甘えるといった、シカオ的(?)人との距離感が絶妙ですね。


5曲目「おれだってギター1本抱えて 田舎から上京したかった」では東京生まれのスガシカオの告白的な曲です。
見方によっては、地方から上京してからの苦労話をするミュージシャンを揶揄している…とも思える?
「渋谷区松濤」と聴こえたような気がしたのは実は「渋谷区初期衝動」だったり、「不良債権野郎」「不良債権のガキ」などこの言語感覚も面白いです。


6曲目の「ドキュメント2019」は5曲目から続いてスガシカオの自分語り炸裂か?!
ある意味非常に素直な歌詞世界です。
Mummy-dに言わせる「オレだって Mステ出たい SONGS出たい 欲を言えば紅白出たい」はウケました(´∀`)
4月19日にはスガさん、実際にMステに出てました。


7曲目「スターマイン」花火をモチーフにした優しさを感じる曲。
メロディーも優しい。
この曲もアレンジは冨田恵一さんでしたね。


8曲目「黄昏ギター」はギターとドラムの音が前に出ているロックバンド色の強い曲。
バンドなど音楽活動経験者にはしみる内容なのかな。
やはり「Progress」のKokua編曲でたした。


9曲目「マッシュポテト&ハッシュポテト」イントロ、間奏でホーンの音がかなり派手に聞こえる。
前の「黄昏ギター」とともにアルバム後半のよいアクセントになっていると思いました。


最後10曲目の「深夜、国道沿いにて」は…少年シカオ君の見た実話らしい。
昔ながらの中華そば的なラーメンを食べたくなるかも。


このアルバムをよく聴いていくと、人と人との距離感が独特で「ヤマアラシのジレンマ」を連想しました。
平熱の低そうな(あくまで勝手なイメージw)スガシカオという人の醸し出す空気感なのでしょう。
歌詞の言語感覚が独特の鋭さを持っているので、歌詞カード見ながら聴いてみるといいと思います。


初回盤についているDVDですが、後半の屋形船で語らう映像が面白いですよ。
ゆるゆるふざけつつも、このアルバムの制作秘話的な話が聞けます。

素人がすぐには気づけない音作りの工夫が聞けて、再度アルバムを聴いてみると「ああ…なるほど」と思えます(´∀`)


インタビュー記事もたくさんアップされています

スガシカオ公式サイト「労働なんかしないで光合成だけで生きたい」特設ページ

音楽ナタリーインタビュー「十字架から解き放たれた先に」

JAPAN Billboardスガシカオ『労働なんかしないで 光合成だけで生きたい』インタビュー

CINRA.NET スガシカオが語る、アルバム名に込めた真意「幸福感は十人十色」

CD買うなら音楽愛のあるタワレコどうよ(´∀`)