サステナブル（sustainable）なNegicco : ヒグえもんのブログ

ネギちゃん達の15周年で盛り上がった7月も過ぎ、ネギロス気味の私です。

この前後の期間、異例なほど多くのアイドルグループが解散を発表しているようで…こんな時代に15周年をお祝いできるNegiccoはスゴイなと思わずにはいられません。

2年前のNHKホールワンマンで、武道館公演を目指すのではなく当面は続けていくことを目標にしたいとリーダー自ら語りました。
その時現場で、その後映像を見返した時「サステナブル」という単語が私の頭に浮かんでいました。

近年流行りの「持続可能」と訳される語です。
環境破壊や過剰な資源消費を伴わない、ずっと続く社会構造のことを指すことが多いようですが、急激な成長でバブルを引き起こすのではなく穏やかに無理なく続く経済活動にも使われるそうです。

多くのアイドルが「負けない」「くじけない」「上を目指す」と上昇志向というかインフレーション的なマインドで、メジャーデビューがかなうと「チャンス到来！」となっていたわけですが（NegiccoもTパレ以前はそんな感じだったようです）
ただ、現在の状況からすると、メジャーデビューはリスクが高まるだけじゃないかとすら思えます。

「メジャー」は規模のパワーで宣伝等売り込みは大々的にできるでしょうが、その組織を維持できるだけのリターンが期待されます。

期待されたリターンがなければ経営判断としては、「持続できない」として切ってしまうこともある。
今年起こっているのは、業界中で「あそこも解散したのならウチも」と雪崩現象的に損切りに走っているように見えます。
どの業界でも、同業他社の動きに便乗して「これは業界の流れだからうちもやっておきましょう」という話は社内で通りやすいものです。

…な～んて個人的な推測ですけどね。

Negiccoを擁するEHクリエイターズは、2014～2016年頃の急上昇期にバブル的な勢いで武道館に行くことより「サステナブル」な活動を選んだわけで、非常に賢明な判断を下したのだと思います。

しかもメンバー3人の意思が必ず中心にある。
そのメンバーもファンや関係している人達に感謝しながら動いている。
会社組織の都合を最優先しておかしくなる企業の多い時代に奇跡的な存在だと思います。

作品としての曲を作るにしてもメジャーよりインディーズの方が自由度が高く、特定の層に「刺さりやすい」のでしょう。
ネギ関係でもconnieさんか雪田さんか忘れましたが、「メジャーではやりたいことができなくなりそうなので誘われてもいかない」という内容の話があったと記憶しています。
メジャーレーベルのPRパワーより制約の方が邪魔になるというわけです。カッコイイですね。

そんな状況を考えていくと、嶺脇社長のタワーレコードの存在というのは非常に大きいと思います。
Negiccoの所属するTパレットレーベルは、アパレルでいうところのSPA（GAPとかユニクロ）のように自社レーベルで作った曲を自社の店で販売する形態ですから、思いっきり店内で推せます。
しかも店で販売している全曲と直接データ比較ができるので、業界内でのポジションも明確に把握できるというメリットがあります。
タワレコ嶺脇社長↓

もう一つ、配信関係と違ってCDを販売する現場では店頭でのPOP等の表現ができたり、お客さんの反応が実際に見られたりと…データ数値だけではないコトがあるはずです。
下の画像はタワレコ新潟店に（ほぼ）常駐しているネギパペット、新潟市でライブやリリイベなどあると多くのファンが訪れる「聖地」ですね。

Negiccoの必殺技の一つにライブ中に客席まで下りてきてファンと触れ合う「接近技」があります。
それは日時が決まっていて都合が合わなければ体験できませんが、ライブやイベント会場だけではないファンとのコミュニケーションの場としてお店が存在しているんですね。

特にNegiccoがそんなことができるのも、サステナブルな規模で実直に続けてきた積み重ねがあるからなのでしょう。

急激に増えたお客は、その減少も急激であることが多いものです。
私はスキー業界でその急激な減少とそれに伴う多くの破綻を見てきました。

Negiccoにはそんな心配はいりません。
ずっと（ゆるやかな）右肩あがりに違いない！