知ったきっかけは音楽ナタリーのアーバンギャルド(CDデビュー)10周年のインタビュー記事の最後に10周年お祝いコメントのページがありまして…その中にNegiccoリーダーNao☆さんのコメントが載っていたんです。

それまでアーバンギャルドに関し画ては情報ゼロ、全くの白紙でした。

で、調べてみると…2012年7月に「病めるアイドル五番勝負!」と題したアーバンギャルドの企画でNegiccoと対バンしたことがあるらしい。
その時の映像がYoutubeにありました↓


でもって…話を10周年記念インタビュー記事に戻すと、インタビューアーは吉田豪氏。
彼独特の、距離感を保ちつつ核心にはなるたけ迫っていくスタイルで色々話が展開していました。

まあ、記事の最初でトラウマテクノポップをやるメンヘラバンドと紹介されていたので、いきなり大体のイメージは掴めましたが、ボーカルの浜崎容子さんのテンションが明らかに常人とは異なることが文章からもわかるくらいで…(これはホンモノだ)と思ったわけです(´∀`)

さらに調べていくと…「ストップ!自殺」というイベントに出演した浜崎さんの映像が出てきて…壮絶な過去の話!
これで思ったのは「この人は痛みが分かる」というか「人の陰の部分を知る人が歌っている」から、これはやはりホンモノだということ。


あと、ボーカルで7:3の3割くらい(?)歌っている松永天馬さんですが、演劇をやっていたとのことで…なんというか昔自分が学生の頃、大学にあった劇団ぽいというかそんな印象を持ちました。

実際、曲中朗読調でパフォーマンスするところはまんま劇団っぽいです。
堺雅人がドラマ「リーガル・ハイ」でハイテンションになった演技を気持ち悪くしたような感じでしょうか?(笑)
初期作品から見ていくと「エロ・グロ・ナンセンス」という言葉が脳裏をよぎりますw
 

Youtubeには初期からの曲がアップされていて、いろいろ聴いてみましたが、とりあえず最近のアルバム2枚を買ってみました。
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曲はテクノっぽいものからロックっぽいものまで幅はある感じでしょうか。
いずれも様々な闇をポップに表現しています。


この後、すぐにこの春に出た「少女フィクション」も買いましたが、アルバムのコンセプトの徹底加減などからいうと「昭和九〇年」の完成度が一番かな…と思いました。

昭和九〇年は一曲目から軍歌のフレーズを取り込んで昭和の戦中感を演出したかと思えば



下の映像のようにアイデンティティを確立できずにもがく若者を描写したかのような「平成死亡遊戯」(音自体はアルバム中最も優しい響き)もあったりして非常に気に入りました。
政治色に偏り過ぎないものいい按配だと思います。


他のアルバムも面白い曲が多いですが、やはり浜崎容子さんの透き通るような声質が大きく貢献しているように思います。

感情的に偏ることもなくあくまでニュートラルに響く声で、ややもするとドロドロしそうな歌詞もポップに響くのでしょう。

映像を重視しているというだけあって、ミュージックビデオ(彼らはプロパガンダビデオと呼んでいるみたい)も趣向を凝らしていて非常に面白いです…というか映像がないと物足りないかも(汗)

過去作のMV映像など今時流行りの「ハラスメント」と言われそうなものがあってハラハラしますが、これは天馬さんの志向ですかね(実際ソロ曲で「LOVEハラスメント」ってのがありますw)
天馬さんはこのまま気持ち悪いハイテンションを貫いてほしいですね。

ボーカルのお二人はそれぞれソロ曲・アルバムも出しているようでそちらも面白そうです。

それにしてもNegiccoの対バン相手の幅広さには驚かされます。
そして、僕もネギを入り口にとんでもなく色々な音楽に触れていく体験ができています。
お金が続きませんからそこそこにしないといけませんけどね(;´Д`)