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永世中立国としながらも、自国は自国の戦力で守るというのがスウェーデン。

戦闘機も自国開発、現在はJAS39グリペンが主力機ですが…いわゆる冷戦期の主力だったのがSAAB35ドラケンとSAAB37ビゲンで、どちらも超個性的…そのムック本を見かけてついフラフラと買ってしまったわけです。

何がいいって…無塗装ベアメタルの表面感をとらえた美麗写真の数々!
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↑ ドラケンの上面!
特徴的なダブルデルタ翼がよくわかります。
当時、単純に三角形のデルタ翼は実用化されつつありましたが、低速の時には安定感がないとか離着陸の滑走距離を短くできない等の問題あったわけですが、こうした二段の形状にすることでそれらが解消したという実に画期的なデザインなわけです。

そして、ドラケンのデザインを参考にしたといわれるのが…かの有名なウルトラホーク1号!(画像はフジミ模型の1/72スケールモデル)
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さて、本に戻って37ビゲンの写真!(見開きなので綴じのノド部分が折れてるのは勘弁!)
現代の複合素材もりもりの機体とは異なり「アルミ合金で出来てるゾ!」感がハンパない!
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しかも部位によって色が異なり、違う合金を使っているに違いないと思わせます。
外板をとめるリベットかボルトの存在感がバッチリ出ています(う~たまらん!)
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このドラケンもビゲンも他国にはない個性的な飛行機ですが、自国を守るため、それだけを考えて設計されています。
基地にまとまっていると一撃で全滅するかもしれないので、国内に分散配置されて高速道路などから発進できることが要求されたそうで、そのためSTOL(短距離離着陸)性能を重視。
他国に攻め込むつもりはないので、航続距離は短くても良い。
むしろ、一度戻ってきた時にすぐに整備・給油して再発進できるようにして回数で勝負するというコンセプト。

自国をいかに守るか、スウェーデンでは自分で考え自分で武器は作っているのでした。
メーカーのSAABはとうとう自動車の製造は止めてしまったようですが、戦闘機は作り続けています。