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2月13・14日の二日間、苗場スキー場でアルペンスキーワールドカップ男子大回転・回転競技が行われました。


個人的な話で恐縮ですが、昔毎週のように通ってポール練習した思い入れのあるスキー場です。

もっとも、自分の職場スキー場を放って見に行けるわけもなく、映像での観戦となりましたが、よく知った斜面を世界のトップレーサーが滑る姿を見るというのはまた特別なものですね。

ひとつ私が強く思うのは、この大会は首都圏から非常に近く日本人ならほとんどの人が聞いたことのある苗場スキー場を会場にしたことが意義深いということです。
アルペン競技を身近に感じるには絶好の場所ではなかったかと思いました。

スキー場を訪れるお客様の多くはレジャーとして楽しまれる方々ですが、競技スポーツとして最先端にはこんな世界があるということを知ってもらうとまた、楽しみが深まるような気がします。


とはいうものの…

前回苗場でWCが開催された70年代という時代は、アルペンのトップ選手も一般人もスキー滑走時の姿はそれほど大きく変わりありませんでした。

例えば今回SLで優勝したフェリックス・ノイロイターの父、クリスチャン・ノイロイターも苗場のWCに出場しているわけですが…

father
ヘルメットどころか、ゴーグルすらない状態で滑ることもありました。

これが70年代の「スポーツ」としてのスキースタイルです。


70年代当時の一般人向け(レジャー)スタイルは(苗場スキー場50周年記念サイトから)↓
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どうです?スポーツもレジャーも違わないでしょ。


これが息子のフェリックスはというと…
img_son
レジャースキーの格好ではありませんね(笑)

 
スポーツ全般に言えるのですが、特にタイムを競う競技は技術革新が進んでくると、とんでもなく特化した道具・ウエアになってきます。

また、安全性も問われるようになるとヘルメットやプロテクターが必要になり、アルペンスキーではけが防止の名目で「カービングでない」スキー板の使用が義務付けられたりと、どんどん一般人のレジャーの世界からかい離してしまっています。 

さらに安全のためヘルメットにゴーグルを必ず着用していると、顔もまともに見えません。

これではいかに美男美女の選手でも競技中はその顔が見えないわけで、一般人の人気を獲得するには極めて不利な状況です。

その点、フィギュアスケートやカーリングなどはバッチリ競技中も顔が見られて選手に感情移入がまことにしやすい種目です。
スノーボードも一般人のレジャースタイルとスポーツとしての競技者のスタイルに差がない種目です。


その辺、アルペン競技の選手は工夫が求められるのかもしれません。

外国のアルペン選手で、キレイに演出して素顔を撮影(女子選手などメイクを決めると競技中とは別人に見える)し、自身のWEBサイトに出したり、メーカーのカタログなど印刷物に載せたりしているのを見たことがあります。 

そう思うと日本のスキー界はまだまだやれることがあるように思います。