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2024年2月29日鑑賞
会期:2024年2月.17日(土)ー 3月10日(日)

保険会社の損保ジャパンが運営するSOMPO美術館主催の現代絵画の公募展です。
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会場となった美術館は確か当初は東郷青児さんの専門みたいな内容だったと思いますが…私は今回初めての訪問となりました。


「国際的にも通用する可能性」を秘めた作品(平面作品)を選ぶという内容です。
しかも、具象も抽象もありということで…審査は何をもって判断するのか?という興味もあり、見に行きました。

結果、大賞はろうけつ染めの技法を使った抽象作品とのことで、これまで12回の中で抽象画が大賞になったのは今回が初めてだそうです。

面白かったのは、具象・抽象という軸以外に技法・マテリアルの面でも極めて多彩な作品が集まっていました。
洋画、日本画の他にも工芸的な技法もあり、その柔軟な発想には感心します。

私は「自分で描く者」として作品を見るので、自分の発想からは出てこない抽象作品は理解が困難なわけですが、具象作品は興味津々で見ました。


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「26番地を曲がる頃」かわかみ はるか

優秀賞に選ばれていた作品。
横長の画面にゆがんだ空間(バス車内?)が描かれていますが、スマホのパノラマ画像というか魚眼レンズ的な表現は現代の人工的に作られた視野になってるように感じました。
あと、茶色はコーヒーが使われているようです( ゚д゚ )

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「狩猟図」六無

読売新聞社賞になっていた作品。
扇型の画面や風化した墨のような描写から「和」を感じます。
しかし、よく見ると動物(?)の表情は現代的なキャラクターに見えます。

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「CYCLE」巽 明理
(審査員特別賞:野口玲一)

キャンバスに油彩で描かれたコクのある画面ですね。
生き物が土に還り…循環するイメージでしょう。
底光りするような重厚な色が良かったです。

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「未来菩薩立像」藤森 哲

ツルツルした白い下地に黒に近い紺(?)グレー(?)で描かれていますが、一体全体どうやって描いたのか分からない作品。
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どうするとこういう表現になるのでしょうか?非常に面白く感じました。
それと、仏の姿ではありますが「未来」とついているようにただの仏ではないところも面白いですね。

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「古(いにしえ)の声」猪上亜美

サンショウウオですね。
私も動物テーマに心惹かれるものがあります。
それにしても日本画って、動物モチーフを描いてもなんといいますか…様式化されちゃうためか生々し過ぎない感じがいいなぁ…と思います。

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「静けし」清水英子

積雪地に住んでいる私にとって雪景色は「日常」でして…
思わず目が行ってしまうってもんです。
そして、日展などで風景画といえば雪を含む風景画が目に付いたりするわけですが…この作品は白い雪の表面に踊る様々な色彩が美しいですね。

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「Dots/Seascape」今井三十郎

一見すると写実的な波かな…と思いきや…近づくにつれ「なんだ!これは( ゚д゚ )」
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ホントに接近して撮影した画像が↑
ラベンダー色の上に様々な色のドットが!
新印象主義的な点描とも違うし…一種のオプアートじゃないか?と思うような作品。

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「BREAD ・143」倉田和夫

パンです( ꒪Д꒪)
丸い形が円満さというか、ポジティブな感情を呼び起こすように思うのは私だけ?

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「いつものようにさりげなく」東尾文華

掛け軸!日本画?!と思い…寄って見ると、木版じゃないか!
版木の木目も生かした表現に関心( ゚д゚ )

あと、私の苦手な抽象作品で…
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「受容」上宮貴之

一見、地塗り材を塗りたくっているように見えましたが、それはフェイクなのでした!
近寄ると、横方向のストロークで塗ったような線画に薄く着彩してるだけ( ゚д゚ )

拡大すると…
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塗ったように見えるという段階で、具象的と言っても良いかもしれませんね。

「絵画」の枠内で様々な表現があり、個人的には非常に興味深く見ることが出来ました。
この公募内容で面白いのは「若手」に限らないということ。
若手登竜門的な公募展だと年齢に上限が設定されていたりしますが、このFACE展はそれがありません。
ただし、各作家の年齢や経歴は図録を買ってみないと分かりませんね。
その辺の資料も配布されるとありがたいかな。

最後にオマケのように収蔵品が見られますが…
約50億円で落札して話題となったゴッホのひまわりも見られますよ~
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FACE展2024出品リスト

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