昨年くらいからでしょうか…話題のワークマン。

現場作業着業界からアウトドアカジュアルの業態に殴り込み(?)

かなり出来の良い商品群に驚きの低価格で、全く新しい客層を取り込むことに成功!…と経済系のメディアに優良企業として取り上げられていました。

昔、スポーツウエア業界にいた人間としては(どんなことになっているのか?)と興味津々なわけです。
でもって、先日とある店舗をのぞいてきたのでした。

…とりあえず買ってきたのは
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ストレッチのレインスーツ※防水透湿(4900円税込み)
ショートソックス3足(499円税込み)

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アウトドアシューズ※収納袋付き(1500円税込み)

他に速乾素材のウエアが多数ありましたが、今回は割愛。
(コンプレッションアンダーもありましたねw)


レインスーツから見ていきましょう。
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防水透湿に関するスペックが堂々と表示されています!

耐水圧(素材の上に○○ミリ水を積み上げても漏れないの意味)=10,000㎜

透湿度(24時間の間に1㎡を通過する水蒸気の量・グラム)=5,000/㎡/24h

耐水圧は私がスキーウエアの仕事をしているときに「防水性がある」といえる最低基準の数値です。
真面目な登山では20,000㎜と言われています。
ちなみに雨傘は数百㎜(笑)

透湿性能は「まあ蒸れない」という程度の数値。
これまた登山では運動量が多いこともあり10,000g以上は欲しいところです。

まぁ、4900円でこのスペックなら超高コスパですけどね。

運動量が極度に少なくとにかく耐水圧のみ求めるなら、透湿性能のないPVCコーティング素材の品番もあります(むしろそっちの方が安い)

では、デザイン詳細を見ていきましょう。
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デザインは、袖下から脇にかけてB色配置するここ10年以上アウトドア業界で定番となっているパネル切り替えですね。
ウインタースポーツに使っても違和感なさそうです。

前立てと胸に止水ファスナー(防水ファスナーという表記もありますが、それほど耐水圧もないので「止水」が適当)を使い機能性のアピールとデザイン上のポイントになっています。
胸ポケットのファスナー周囲の圧着加工もアウトドアウエアの定番処理。

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裾のラインは後ろが長く前傾姿勢をフォローするかのような形になっています。

裾端の処理はストレッチ性のあるトリコット(ニット)でトリミング(縁取り)になっています。
なんと、ここで使われているテープ状のトリコットが半分ラバーコーティングされていて、身体に接する側で滑り止めになっています!こまけー!♪

一つ残念なのは、このトリコットが摩擦に弱くすぐに毛羽立って(ピリング)しまうようです(試着できる展示品がケバケバになっていました)

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単に寒いときに羽織るような場合、フードは使いませんので風があってもバタつかないようにまとめたいですよね。
本製品はその点もぬかりなく、衿ぐり内側にストラップがついており面ファスナー(マジックテープ)で固定できるようになっています。

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いかに防水素材を使っていてもミシンの針で縫製すると穴が開いてしまいます。
そこで防水性能を担保するには縫った箇所をカバーしなければなりません。

レインウエアでは必須の処理としてシームシーリング(縫い目をふさぐ)テープをすべての縫製箇所に貼りつけています。


パンツ側を見てみましょう。
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ジャケット側は派手な色、パンツ側は汚れても気にならないブラックというよくある配色です。
ウエストと裾以外はシームシーリングされています。

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ウエストは前立てなどないシンプルな構造。
防水性能を優先するとできるだけパーツ分割はない方がよいので、理にかなったデザインです。

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裾も極力シンプルな構造で、足首にフォットさせるためにプラスチックのスナップボタンで絞れるようになっています。
パンツはウインタースポーツにはきついかも(・´з`・)

最後にサイズ感ですが…ワークマンは全体にタイトでかつ小さ目です。

私は身長でいえばチャート上Mサイズになりますが、幅は完全にL(かそれ以上w)…各サイズ試着したところ、内側に薄手のフリース等着た場合を想定してLLを選びました。
(これはメンズアパレルユーチューバーのMB氏もサイズの小ささには言及しています)


さて、次は1500円シューズです。
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カタログ上は「ライトスリッポン」アウトドアテイストのリラックスシューズと紹介されています。

ストレッチ性のあるアッパーに軽量のEVA(エチレンビニルアセテート)のソールでクッション性を持てせています。
驚くのは、ちゃんと収納袋までついているということ。

私は普通シューズは25.5~26.0くらいを選ぶことが多いのですが、これについては甲高な私…Lサイズを選びました。
足首までストレッチ素材が包むような構造なので履くときにちゃんと足が入るのか、入念な試履きを勧めます。

しかしながら、ワークマンのシューズで恐ろしいのはもっと安くてそこそこに見えるものがあるということです。
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↑ ウォーキング、ランニング仕様をイメージしたらしいシリーズ。

税込み980円!ってマジか?!
左のヤツ、ウォッシャブルってことは水にそのまま入ってもへっちゃらってことですよね( ゚д゚ )


最後にソックス
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一足あたり166.3円という恐ろしい価格( ゚д゚ )

しかもパッケージには…
・冷感
・UV
・DRY
・MESH
と4種の機能表示が!

MESHは編地そのままじゃねーか!と突っこみたくもなりますが、その他3つはスポーツウエア業界が開発してきた機能そのもの!

上の1500円シューズと組み合わせて使ってみたら…なかなかイイ感じ。
やはりサイズ感はやや小さめですのでご注意!

これらの商品群はアウトドアと言っても、野外フェスとかキャンプ場での使用を想定した感じですね。

使う人はいないと思いますが、真面目な登山には向かないと思います。

それにしても驚きの世界をのぞいた気分です。

ワークマン公式WEBカタログページ

新潟県出身、メンズアパレル系ユーチューバーMB氏のワークマン関連動画


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