Negiccoのベスト2が発売される1日前7/19に発売となった、佐野元春とコヨーテバンドによる4作目のアルバム。
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発売直前、NHKで元春がニューヨークでスポークンワーズを披露する番組が放送されていたので…そっちの方向へ行くのかな?と予想して聴きましたが、やはりそうだったようです。

ダイジェストの映像(Youtube)

60歳を超えて元春のこのパフォーマンス!

メロディーが弱いという評価もネット上に散見したけど…スポークンワーズに寄っただけで一聴しただけでは分かりづらい人もいるのかな?という感じ。
どちらかというと「スルメ」系のアルバムでしょうか。
すぐにとらえきれないという意味では「ビジターズ」「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」的かもしれません。

元春自身はインタビューで「このマニジュは若い世代に向けた…」というような発言があるようですが「若い」といってもだいぶ幅があるような気がします。
ティーンエイジャー~20代だけではなく30~40代…あるいは元春よりちょっと若い50代までに向けたメッセージが含まれているのかな?

あと、意図的なのでしょうが過去曲に使われた歌詞を再度使って既視感を狙っている(?)
一曲目の「白夜飛行」ではアルバムCOYOTEの一曲目「星の下路の上」の「目を開いて一歩前に前進」という歌詞が出てきます。しかも一曲に二回。
さらに10曲目の「夜間飛行」では「白夜~」と同じ歌詞で曲調は異なるという実験をしていてさらに引用した歌詞の印象が強まります。
多分、前が見えにくい現代だけど…「目を開いて一歩前に前進」しようぜ…サバイブしようぜってメッセージなのだと思います。
最後の「マニジュ」中でもアルバムCafe Bohemia収録の「Strange Days」からの引用があります。

2曲目「現実は見た目とは違う」…元春に言わせると「真実」にも「本当の真実」と「偽りの真実」があるってことになっちゃうのですが、その元春節全開の楽曲です。
SHAME(VISITORS)、月と専制君主(Cafe Bohemia)、霧の中のダライラマ(Fruits)を連想しました。

4曲目の「悟りの涙」の冒頭…「君はずっと耐えてきた…」って、日本全国で非人間的な「コンプライアンス」「説明責任」がはびこる中、普遍的なメッセージになっちゃってる。
続いて「あの人は やってくるだろう/ブルドーザーとシャベルを持って…」って、実にブラックな現実を反映しているわけですね。

6曲目の「朽ちたスズラン」…おそらく現在世界ではびこるポピュリズムに対するプロテスト的な内容です。トランプ大統領を思い起こさざるを得ないですが、似たような状況は国家レベルではなく身の回りにも起きているんだと思います。

7曲目「新しい雨」は先行のEPからの収録で、楽天的な空気でそれまでの重い展開からバランスをとっているかのようです。

9曲目「純恋(すみれ)」…実に若々しい一曲。
緩急も大きくサビに向けて盛り上がっていく構成はある意味職人的な曲作りを見せつけている?!
これこそ若い世代向けな気がしますが、なぜかMVではスーツ姿の元春なのでした。

11曲目「禅ビート」も盛り上がるメロディー。
最初の「ヒトとヒトが殺しあう世界なんて…」重いフレーズで始まりますが、サビでは「鳥のような翼はないけど/翔び方は誰よりもわかってる」と空に駆け上がるような展開です。
(しかし、最後の回答は明示されない)

最後12曲目「マニジュ」はそれまで展開してきた内容を回収するかのような曲です。

さて、私がゲットしたのは初回限定版というやつで…
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ボックス仕様でアルバムCDだけでなく、MV収録のDVDとアルバムを紹介したラジオ番組を想定した元春レイディオショー収録のCDと100ページブックレット付です!
そのレイディオショーの中で語られている特徴的な仕様楽器として12弦ギターがあります。
結果、オリエンタルというかサイケデリックな空気を出してアルバムタイトルのマニジュとトータルコーディネートになっています。

それにしてもアートワークが秀逸!

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